決済サービス最大手PayPal、米ドル建てステーブルコインを発行

決済サービス最大手PayPal、米ドル建てステーブルコインを発行

インターネット決済サービス最大手のPayPal(ペイパル)は7日、暗号資産企業Paxos(パクソス)と提携し、米ドル建てのステーブルコインPayPal USD(PYUSD)の発行を開始することを発表した。

発表によれば、PayPal USDはイーサリアム上のERC-20トークンとして発行される。ドル預金、短期米国債、および同様の現金同等物によって発行額の100%が裏付けられ、1対1でドルに償還できる仕組みになっている。さらに、ユーザーがPayPalを通じて支払いをする際、PayPal USDを代金に充当できるようになる。

PayPal USDの購入、償還、送金などサービスは、ハワイ州を除く全米のユーザーへ、今後数週間で順次展開される予定だ。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、PayPalが取り扱う暗号資産とも交換可能になるとしている。その後、同社の子会社で個人間送金サービスVenmo(ベンモ)のユーザーも利用できるようになる。

PayPal USDの発行で提携相手となるPaxosは、既に米ドル建てステーブルコインPax Dollar(USDP)を発行しており、記事執筆時点でUSDPの発行額は5億ドル(約717億円)を超えている。しかし、世界最大のステーブルコインTether USDt(USDT)の発行額は835億ドル(約12兆円)に達しており、Paxosは大きく後塵を拝する状況となっている。

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