Marathon、埋立地から発生するメタンをBTCマイニングに利用
米国のビットコイン(BTC)マイニング企業Marathon Digital(マラソン・デジタル)は2日、廃棄物の埋立地から発生するメタンガスをマイニングに利用する実証実験を開始したと発表した。実証実験が成功した場合、同様の取り組みを拡大させる方針であることも明らかにしている。
Today, we're announcing the energization our first #Bitcoin mining pilot project powered by renewable, off-grid energy from a landfill. The project is currently fully energized and operational. Learn more: https://t.co/RnqtJOvOCa pic.twitter.com/U1UPEgwmRm
— Marathon Digital Holdings (NASDAQ: MARA) (@MarathonDH) November 2, 2023
同社の発表によれば、このプロジェクトはエネルギー企業Nodal Power(ノーダル・パワー)と提携して行われる。米ユタ州の埋立地から発生したメタンガスを回収し、それを燃料として発電することによって、得られた280kW(キロワット)の電力をビットコインマイニングに利用するという。
廃棄物の埋立地などから発生するメタンガスは、二酸化炭素を上回る温室効果を持っていることから、その対応方法は重要な環境課題となっている。一方でメタンは燃料として利用可能であり、従来は大気中に放出されていたメタンを回収し、エネルギーとして活用する試みも進んでいる。
Marathonのフレッド・ティールCEOは「事業を多様化し、エネルギーコストを削減し、ビットコインマイニングのユニークな側面を活用して、事業環境を改善する革新的な方法を常に模索している」と述べ、埋立地のメタンガスをマイニングに利用することは「これらすべての目標を同時に達成する機会かもしれない」としている。
ビットコインのマイニングは大量の電力を消費することから、しばしば環境への悪影響が批判されてきた一方、再生可能エネルギーを利用したマイニングは拡大傾向だ。マイニングは施設の立地における自由度が高く、電力が安定供給される必要がないことから、再生可能エネルギーの余剰電力を有効活用する手段としても注目されている。