Binanceはロシア人の制裁回避手段、11万BTC超を保有のアドレスが注目

Binanceはロシア人の制裁回避手段、11万BTC超を保有のアドレスが注目
  • Binanceはロシア人が制裁を回避する手段=WSJ
  • 11万BTC超を保有する謎のアドレスはGeminiか
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Binanceはロシア人が制裁を回避する手段=WSJ

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は22日、米国がロシアへ科している経済制裁を回避する手段として、ロシア人が世界最大の暗号資産取引所Binance(バイナンス)を使っていると報じた。さらに、米司法省がロシアに対する制裁違反の疑いでBinanceを調査しているとも伝えている。

ロシア人がBinanceを利用する方法の1つとして、中米ベリーズに本拠を置く送金サービス「Advcash」をWSJは取り上げている。Binanceは2019年にAdvcashと提携を結び、AdvcashからBinanceの口座へ入金することが可能になった。Advcashを経由することで、米国の制裁下にあるロシアの銀行からBinanceへ送金できるようになるというのだ。

暗号資産データ分析会社CCDataによると、ロシアにおけるBinanceの取引量は2022年初頭のピークから減少しているが、ここ数カ月は回復傾向。Binanceは今年7月、80億ドル相当のロシアルーブルから暗号資産への取引を処理し、その対象は主に米ドル建ステーブルコインTether USDt(テザーUSDt/USDT)であったとされる。

一方、Binanceの報道担当者は、同社が制裁対象の企業と協力していることを否定。「パートナーシップを通じて提供されるすべてのサービスが規制要件に準拠していることを保証する」としている。

11万BTC超を保有する謎のアドレスはGeminiか

あるビットコインアドレスが、わずか3カ月余りで118,300BTC(約4500億円に相当)を受け取っていることから注目を集めている。暗号資産情報サイトBitInfoChartsの「Bitcoin Rich List」によれば、このアドレスの保有量は全アドレスの中で3位。なお、1位と4位は世界最大の取引所Binance(バイナンス)、2位も大手取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のものである。

あるTwitterユーザーは、このアドレスが資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のものであると主張し、最初の大口取引の約1カ月後に同社がビットコインETFを発表したことを理由として挙げた。

しかし、暗号資産ジャーナリストのコリン・ウー氏は、このアドレスが米大手暗号資産取引所Gemini(ジェミナイ)のものだと指摘している。

一般的な暗号資産取引所では、多数のユーザーが預けたビットコインを少数のアドレスに集約して保管することから、取引所のアドレスが保有する量は膨大になる。一方、個人で作成したウォレットでは、ビットコインを受け取る度に新しいアドレスが生成されるため、アドレスごとの保有量は相対的に少なくなる。

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