資産運用会社Hashdex、新たなビットコイン現物ETFを申請

資産運用会社Hashdex、新たなビットコイン現物ETFを申請

南米ブラジルに本拠を置く資産運用会社Hashdex(ハッシュデックス)は、ビットコイン現物ETF「Hashdex Bitcoin ETF」の上場を米証券取引委員会(SEC)に申請した。同社は2022年からビットコイン先物ETF「Hashdex Bitcoin Futures ETF」を運用しており、これを現物ETFに転換する形となる。

ビットコイン現物ETFをめぐっては、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)など複数社が既に上場を申請している(用語解説:ビットコインETFも参照)。Hashdexが申請したETFと他社のETFの最大の違いは、価格操作を防ぐ仕組みにある。

ブラックロックなどは、大手暗号資産取引所Coinbase(コインベース)との間で「監視共有協定」を締結することで価格操作を防ぐとしている。それに対しHashdexは、世界最大の先物取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が提供している、現物取引と先物取引を組み合わせた取引方法「Exchange for Physical(EFP)」を採用する。

CMEの先物取引を使うビットコイン「先物」ETFは、既にSECの承認を得て2021年に上場。CMEの先物は規制に準拠して運営され、詐欺や市場操作を検知する仕組みも備わっている。SECは価格操作への懸念から現物ETFを非承認としてきた経緯があるため、この方法はSECに好印象を与える可能性がある。

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